小川洋子 新潮社
15歳のわたしは、高級レストランの裏手で出会った中年男と、不釣合いな逢瀬を重ねている。男の部屋でいつも感じる奇妙な視線の持ち主は?―「まぶた」。 母のお気に入りの弟は背泳ぎの強化選手だったが、ある日突然左腕が耳に沿って伸ばした格好で固まってしまった―「バックストローク」など、現実と悪夢の間を揺れ動く不思議なリアリティで、読者の心をつかんで離さない8編を収録。
小川 洋子 1962(昭和37)年、岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。 ’88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。 ’91(平成3)年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。 2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞を受賞。翻訳された作品も多く、海外での評価も高い。
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